怪我の功名

普段はサッカーのことなど全く気にしないで生きている私だけど、
4年に1度のこのときばかりはサッカーを気にして気にして生きている。
詳しいことは分からない。分からないけど、ワールドカップという雰囲気を
単純に楽しんでいる。お酒飲めないけど、居酒屋の雰囲気が好き!みたいに。

しかーし、そんな楽しみを奪ってしまう出来事が!
突如訪れた悲劇・・・テレビが壊れてしまったのだ。
正確に言うと壊してしまったのだ。

我が家には身長80cmと小柄ながらも破壊力抜群のハードクラッシャーがいる。
CDラジオ、DVDプレイヤーと手に届く家電製品たちには完勝してきた彼。
今回もテレビ台から突き落としの技を華麗に決め、圧勝だった。

くもの巣のような画面のヒビにケラケラ笑うクラッシャーくん。
呆然と立ち尽くすしかないワタシ。

彼の破壊力を知りながら、危険予知そして対策をしてなかった自分を
責めるしかなかった。そんな落胆しているときに、数年前に読んだ
「夢を叶えるゾウ」(水野敬也 著)のガネーシャの課題を思い出した。

 

「一日何かをやめてみる」

いつもやっていることや時間を使っていることなどを『一日やめてみる』という
単純そうでなかなか出来ない課題。数年前にも「テレビを1日みない」とやって
みたけど、寝る前につけてしまってTHE END。クセという敵はなかなか手強かった。

そうだ!テレビのない今こそこの課題を達成できる!
「テレビを見るのをやめてみる」

するとどうでしょう~。
BGM的に流していたテレビの音がないと静かな空間が広がり、
なんとなく心地よい。朝の子どもの支度もいつもより早く済み、
会話がいつもより
多い気がする。読みかけの本も読み終えることができた。
今日の時計はゆっくり進んでいるのかと思えるほど。
そうか、私はただなんとなくつけていたテレビにこれほど貴重な時間を
奪われていたのか、と壊れたテレビを見たときと同じくらい唖然とした。

ガネーシャはこう言った。
「1日は24時間やろ。これは誰にでも与えられた平等な器や。
で、今、自分の器はパンパンにつまってるわけやな。会社行ったり、
友達と会うたり、寝たり、マンガ読んだり、そうやって24時間パンパンに
過ごしてんねや。その器にこれから新しいもん入れようとしても
入れられへんやろ。もうパンパンやねんから。」
(引用:夢をかなえるゾウ 水野敬也著 2007年)

忙しいと思えている毎日でも一日何かをやめてみることで
気づくことがたくさんあると思った梅雨のとある休日。
新しい何かをするためには何かを捨てることが必要なんだと。

あなたが1日やめるとしたら何をやめますか?

貴重なことに気づかせてくれたハードクラッシャーくんに感謝
せねばならないかもしれない。
そんなこともつゆ知らず、クラッシャーくんは次なる敵を求めて
さまよっている。お願い闘いはもうやめてー!!!

モチコ