朝窓を開けると、草生した匂いに蝉の大合唱。
嗅覚、聴覚から一気に夏が飛び込んでくる。
近場で涼を求め、水の流れる公園へ。
10時ころには夏休みの子供たちで賑わうこの場所も
早朝だと誰もおらず、蝉の声と水の流れる音だけが聞こえる。
木陰に風が吹き込みなんとも気持ちよい。
冬の間は葉が落ちてあたたかい日差しが降り注いでいたその場所も
見上げれば緑の葉で覆われ、夏の日差しを遮ってくれている。
まさに自然の屋根!
緑の屋根に覆われた神社の境内はもっと涼しいんだろうな。。
住まいも夏を涼しく快適に過ごすには屋根(軒)のあり方がとても重要。
明治時代に建てられた祖母の家は深い軒のある純日本家屋だったが、
夏場は快適に過ごせてた記憶がある。風鈴の音色が一層、涼を誘っていた。
軒は風鈴やテルテル坊主を吊り下げるだけではなく、
日本の四季の光を上手にコントロールしてくれる。
太陽高度の高い夏の日差しは室内に直接入ってこないように遮り、
室温が上がらないようにしてくれる。
一方、太陽高度の低い冬の日差しは室内の奥まで取り込み、
室内を暖めるという働きをしてくれる。
日本の気候風土を理解し、軒の深さを計算し、自然を活かした
先人たちの知恵の詰まった建築は素晴らしい。
さらに涼を求めて、足湯ならぬ足水へ。
ここは“うちぬき”の水を汲む場所もあり、県外ナンバーもチラホラ。
しばし足を浸けるとしびれるほど冷たい。なんだか血行が
よくなったようで、足がぽかぽかしてきたぞ?涼を求めているのに
ぽかぽかしてどーする?!とひとりツッコミ。
西条に引っ越してきたばかりのときは“うちぬき”という言葉も
耳慣れなかったが今では当たり前のように恩恵を受けている。
西条市は石鎚山のふもとにあり、その恩恵により地下水がとっても豊富。
石鎚山に日々感謝!!
うちぬきとは?
愛媛県西条市の旧西条市一帯に豊富に存在する地下水の自噴井のこと。
名水百選にも選ばれている。