「さようなら 約束せずに 会えた日々」
誰が詠んだかは知らないけれど、卒業シーズンを迎えると、
必ず思い出す一句。
この句を詠むたびに私はいつも高校生活最後の日にタイムスリップし、
毎日ふざけ合っていた仲間と簡単に会えなくなる寂しさに
胸の奥がキュンと痛みます。
古巣に後ろ髪を引かれながらも、みんなそれぞれ新しい道への
一歩を踏み出そうとしている時季ですね。
建築の道を志す人もたくさんいると嬉しいな。
建築の道と言えば、テレビでICSカレッジオブアーツという
インテリア・建築・家具のデザイン・ものづくり専門学校が
紹介されていたのを思い出しました。
私の目を釘付けにしたのは、家をまるごと一軒建てる授業。
塗装・左官・屋根・クロス職人などさまざまなプロが技術を教えて
くれるのです。なかなか家作りの一連の技術を学ぶことができる
場ってないですよね。若い学生も還暦を迎えた学生も何かを
学ぶときの目はキラキラしてました。
中には左官職人になろうと思って入学したのに、学校でいろんな
ことを学ぶうちに家具作りにはまり、卒業時には家具職人を
目指していたという人もいました。建築にまつわるいろんな経験を
積む中で自分の可能性を広げていけるというのは素晴らしい学びの場!
学生さんの卒業制作を眺めるのも私の楽しみのひとつです。
多くの可能性を秘めた作品を眺めていると建築の将来の光が見えてくるようです。