窓は通気の役割を果たしつつ、
ときに外の景色を切り取る絵画のような役割をも果たす。
梅雨の中休みの金曜日。ふと足を止めて眺めた我が家の窓。
青い空、白い雲、緑の田んぼ。窓によって切り取られた
この風景が妙に落ち着く。
自分が生まれ育った風景にどこか似ているからだろうか。
包まれた空間から、開放的な景色の一部がのぞいている
からだろうか。
緑に染まった田んぼを眺めていた観察隊1号が言った。
「この景色、前に見たことある。
あっ!そうか!季節って回ってるんだ!」
と目をキラキラさせながら。
オトナにとっては1年を通して季節が回るなんてことは
当たり前過ぎることだが、それを当たり前とせず、
“発見”という喜びを味わえる感覚を羨ましく思う。